僕の祖母の孫の僕(^^)

カイコ日和

カイコのように静かに生きてます。月曜日生まれです。漫画好きです。

ワールドトリガー 名エピソードランキングベスト5

ワールドトリガーのオフィシャルデータブックには、ファン投票によるベストエピソードランキングというものがある。それの個人バージョンということで、僕の好きなエピソードを絞りに絞って、ベスト5という形で紹介したい。

 

5位 「第101話 空閑遊真⑫」

B級ランク戦、玉狛第二vs鈴鳴第一vs那須隊での村上鋼vs空閑遊真の戦い。

集団戦が醍醐味のワールドトリガーで、いきなり個人対決を出すのもどうかと思うが、ランク戦の中でも特に好きなのでランクイン。強化睡眠記憶というサイドエフェクト持ちの鋼さんと渡り合うために、遊真は、かつてレプリカとそうしていたように、戦闘の復習をする。頭の中でレプリカと対話しながら対策を立てるシーンでは、2人で積み重ねてきた重み、信頼関係の深さが垣間見えて、レプリカがいない切なさが増す。

グラスホッパーを相手に踏ませるという戦法でまず驚かされ、スコーピオンで水中での機動力を上げるという驚き二段構えの戦闘も文句なしの出来だと思う。ヴィザとの戦いもそうだが、遊真の工夫のある戦い方は、ワールドトリガーの面白みの1つとなっている。実戦経験豊富という設定の遊真が、実際に多彩な戦法を使う場面が多いのも、設定負けしていなくて良い。

 

4位 「第71話 大規模侵攻⑱」

大規模侵攻で、基地内に侵入してきた人型近界民エネドラとの決着の1話。

忍田さんが研いできた牙を披露し、歌川と菊地原が15話ごしのリベンジを果たし、風間さんが神先輩ぶりを見せつけ、笹森が25話ごしに報われるという、5人の見せ場を同時に作る中々の欲張り回。

風上に立つ忍田さんのコマは神々しさすら感じる。こういうベテラン強キャラが活躍する場面は、どの漫画でもワクワクする。歌川と菊地原がエネドラを仕留めるのも良い。しかし何と言っても、一番はラストの風間さんの笹森に対するねぎらいの言葉だろう。単体ではたいしたセリフに見えない「「いい陽動だった」……以上だ」という簡素なセリフが、「じゃあ勝手に突っ込んで死ね」というワールドトリガー史上最も過激な発言があるおかげで、相対的に暖かみが感じられるようになる名場面だ。

 

3位 「第60話 大規模侵攻⑩」

大規模侵攻、人型近界民ランバネインとボーダー隊員との戦い。

 米屋、出水、緑川というそれまでに敵として戦った面々が味方になるとここまで心強いのか、となる、これまたワールドトリガーならではの楽しみ方のひとつ(94話での来馬先輩の言葉でも触れられる)。しかし正直なところ、ここにランクインした理由は、個人的に米屋が好きだからというのが大きい。「……と思うじゃん?」からの「こっちは「部隊(チーム)」なんで…悪いな」がかっこよすぎる。「こっちは「部隊(チーム)なんで……悪いな」というセリフが何故か頭の中でリフレインする。セリフとしての語呂とリズムがいいのと、米屋が言いそうなセリフというのも大きいのかもしれない。

 

2位 「第79話 大規模侵攻㉓」

大規模侵攻編のクライマックス。三輪の風刃起動が見られる1話。

大規模侵攻ばかりだが、ランク戦が嫌いなわけではない。むしろランク戦こそワールドトリガーの面白さがつまっているのだが、さすがにこの話を入れないわけにはいかない。

三輪×風刃のかけ算によって生み出された神回。面白くならないわけがないかけ算だ。三輪×風刃のかけ算によって生み出された神回。三輪×風刃のかけ算によって生み出された神回。あと3回は同じ文章を繰り返してもいいが、長くなるといけないので、あとは各自で3回声にだして読んどいてほしい。いや、やはりもう一度言っておこう。三輪×風刃のかけ算によって生み出された神回。

そもそもワールドトリガーには尖ったキャラクターが少ない。そんな中、数少ない尖りキャラの三輪がここ一番、ほんとの最終局面で、修を助けるために風刃起動という最高に胸熱で、最高にツンデレなシーンだ。ツンデレシーンまで演出できる風刃は、さすがは黒トリガーと言わざるを得ない。79話のラスト3ページの遊真と三輪が同時にレプリカに声をかけ、遊真がハイレインに狙いを定め、三輪が風刃を起動する一連の流れは何度見ても鳥肌が立つほどかっこいい。少年漫画らしい熱さが感じられる名場面だ。

 

1位 「第80話 レプリカ③」&「第83話 空閑遊真⑩」&「第85話 三雲修⑪」

80話・・・レプリカが敵の遠征艇を飛ばし、修と千佳を守る。

83話・・・大規模侵攻後1週間の眠りから覚めた修が、遊真と屋上で話す。

85話・・・大規模侵攻後の記者会見で修が演説する。

これらは同率1位という意味ではない。この3つで1つという意味だ。エピソードランキングなのに3つを1つとするなんて普通はなしだ。しかしありということにする。

この3つの話はつながっている。まず80話で、身を挺して千佳を守ったレプリカ。残ったのは動かなくなったちびレプリカだけだ。悲しい。

そして83話で自分の力不足を悔いる修。そんな修に対し、「あいつはその頼みに100%応えた。さすが俺の相棒だ」とレプリカを讃える遊真。

そして85話で記者の前での演説後、修の遊真に対する「やるぞ、相棒」というセリフ。これは83話の遊真の「さすが俺の相棒だ」というセリフを受けてのものであると思う。しかしこの2つのセリフだけでは、レプリカという相棒がいなくなる原因を作った修が勝手に新しい相棒を名乗る、というただの図々しいシーンになってしまう。

しかし、80話を読み返すと、レプリカの別れ際の「オサム、お別れだ、ユーマを頼む」というセリフがあることによって、レプリカが修に遊真を託していることが分かる。その後、遊真がレプリカのことを相棒と呼ぶ83話。この2つの流れを受けて、修が自らを遊真の相棒と名乗るシーンは、単に修が調子に乗っているのではなく、遊真の相棒が正式にレプリカから修にバトンタッチされていることが分かる非常に味わい深いシーンなのだ。これらを考慮すると、この3つの話は1つのセットとなっていて、これを1位にするほかない。

また、ワールドトリガーの単行本の表紙は基本的に単体キャラだが、この3つの話が収録されている10巻のみ修とレプリカと遊真の3人セットになっている表紙というのも感慨深いものがある。

 

以上が僕の選ぶエピソードベスト5だ。本当はベスト10くらいまでやりたかったが、今回は1つのエピソードに対するコメントを長めにしたため、ランキング自体は少なくした。さっきも言ったとおりランク戦も好きなのだが、どうしてもエピソードランキングにすると大規模侵攻編に偏ってしまった。申し訳ない。

以上、長文を最後まで読んでくれてありがとうございました。

 

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